こおろぎや あかつき近き 声の張り 内田百間
暦の上では処暑を過ぎ、8月も末になると朝夕はどことなく涼しさを感じ、どこからともなく虫の声が聞こえてくる。
暑い中にも季節の移り変わりを感じる8月27日{日}、第56回滑川市武道大会{主催・滑川市・滑川市教育委員会・滑川市体育協会・主管・滑川弓道会}が市総合体育センター内、弓道場・澄心館で多数の参加を得て盛大に開催されました。
柔道・剣道も開催されましたが、弓道競技は県内の弓人を対象に今年で56回の歴史を誇る大会です。
特に、今年は、姉妹都市長野県小諸市弓道会より6名の参加があり、大会に花を添えて頂きました。久しぶりの再会に平成20年11月9日小諸懐古園内、懐古射院弓道場竣工式に私と妻が招待され、二人で一つ的礼射を行ったことに話題が及びました。
午前9時、弓道競技の開会式が道場で行われ、山岸光隆会長が挨拶、4年ぶりの開催を喜び、日頃の練習の成果を遺憾なく発揮されるように述べ、次いで私が激励の言葉を述べました。
次に教士6段山岸光隆、介添え・4段石坂孝文・介添え3段石尾遼太郎の3氏で矢渡しが行われました。この時は会場は静寂に包まれました。
以後、午前中は高校の部・団体戦と個人戦・いづれも四ッ矢2回8射の的中数で順位を決定。
団体戦は1チーム3人で高校生30人参加。午後は一般の部・団体戦・個人戦で的の直経36㎝は高校生と一緒であるが、順位は点数である。的は赤や黄・青などの色的で、真ん中が10点以下7点、5点、3点、1点で四ッ矢2回、8射の的中の合計点で順位を決定する。
このような形の競技は国体の遠的競技だけであり、県内の大会では滑川だけである。しかし、射撃やアーチュリーにしても点数制である。
いかに目標に正確に当てるか。これが醍醐味の一つであるから、和弓にも点数制は必要と思うが、36㎝の小さな的では、点数の確認などは煩雑で、しかも時間を要することなど問題点があることは理解しているつもりである。
一般の部では38チーム110人を越える参加者であり、この点数制を楽しみに参加している方々も多数おられた。
いづれにしても4年ぶりの開催であり、心地よい弦音の響きに酔いしれた1日でした。
成績は以下のとおり。
<高校生>
個人男子 1位:富山第一B 山下皇冴 2位:滑川A・坂本琥太郎
個人女子 1位:富山いずみA・山崎結愛 2位:富山第一・河上心優
<一般の部>
個人男子 1位:射水A・水口辰郎 2位:富山H・飯田一夫
個人女子 1位:小諸・小山田理恵 2位:高岡川口幸子
*団体の部は割愛
特に、一般の部、個人女子で1位になられた小山田さんは、遠路小諸から参加されての1位でしたから良かったと思いました。
大会終了後、久しぶりに懇親会が開催されましたが、私の知らない人も数人出席し、確実に組織は若返りつつあり、山岸会長のもと、滑川弓道会の更なる発展を願い散会となりました。
写真は、矢渡しする山岸会長。表彰式で一般女子個人の部1位の小諸の小山田さん。