なかや一博 ブログ

月別アーカイブ: 2017年1月

県立富山北部高校特別講演

1月25日{水}午前11時50分~午後12時40分まで50分に亘り特別講演を行いました。
演題は「富山のくすり」、受講者は くすりバイオ科、2年生40名であります。
これは、300年の歴史と伝統を有する配置薬業を含む富山のくすりの歴史と現状、そして未来を語り、理解を深める社会教育の一環であります。

例えば、アビガン錠で一躍名を轟かせた富山化学や、ジェネリックで躍進めざましい日医工、先用後利の商法で今日まで脈々と引き継がれてきた配置薬業など話しました。
厚生労働省医政局経済課が昨年3月31日、[薬事工業生産動態統計年報]の概要が公表されました。それによると平成26年の国内医薬品生産額は6兆5898億円で前年比3042億円{4,4%}の減。都道府県別医薬品生産額は、トップが埼玉県の6427億2100万円{7,8%減}2位が富山県の6162億5600万円{対前年比73億4000万円、1,2%増}3位が大阪の5102億3400万円{4,0%減}であります。

上位の県が軒並み対前年比減に対し、富山県だけが増であります。「くすりの富山」の面目躍如たるものです。それゆえ、今年の公表が楽しみです。
また、医療機関がこれほど発達し、ドラッグストアーなどが普及した今日でも、全国840万世帯{平成26年8月全国配置薬協会発表}に置き薬がなぜ配置してあるか?

配置箱を置く時は、無料で次回訪問時に服用分の代金だけ頂く、いわゆる先用後利の商法や一軒一軒訪問し顧客との信頼と絆を深め、ヘルスコンサルタントとして的確な医薬品の服用方法や健康に関する情報の提供や、自らの健康は自らが守る、セルフメディケ―ションの啓蒙の推進など、国民の保健衛生向上に大きな役割を働きをしてきたから3〇〇年も続いてきたこと。また、売薬さんの資金と努力によって明治以降の富山の金融や電力や各種産業の振興など近代化に寄与してきたこと。{現在の北陸銀行や北陸電力も元々は売薬さんが起こした企業。}

また、超高齢社会、高騰する医療費の中で、登録販売者の資格を有する配置販売業者が地域医療の中で果たす役割は大きなものがあり、社会が、国民が、消費者が「置き薬」を必要としている限り、この職種はまだまだ大丈夫。一人でもこの業に。を結びとしました。

参考まで。平成27年末全国の配置従事者数17621人。富山県内827人。

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売薬さんのブロンズ像

元旦や 必ず来るぞ 大晦日
平成28年はすでに地平線下に没し、新しい年平成29年の幕が明けました。
しかし、光陰矢の如し。毎年元旦は必ず来ますし、大晦日も必ず来ます。1日3分論24時間の内、3分の1の8時間は寝ています。そう思うと1年も120日余りは寝ていることになります。人生も同じです。1日1日をどう生きるか?70歳古稀を迎えたこの年になると尚更そう思います。

さて、そんな中1月11日午前11時より富山駅前CICビル1階物産店「ととやま」内にある配置薬などを販売する「くすりコーナー」の一角に、富山のくすり、のシンボルである売薬さんのブロンズ像が設置され、その除幕式が行われました。
この像は、昭和63年{1988}4月、当時の郵政省の郵トピア構想モデル都市の指定を受け記念事業の一環として富山市制100周年を祝うと併せて平成元年{1989}JR富山駅南口に設置された郵便ポストの上に置かれたものです。高さ約60cm、胴回り約65㎝。柳行季を背負い懸場帳を持つ姿で、作者は日展会員、高岡市羽広の田畑功氏です。しかし、新幹線開業に伴い、ポストが撤去される為、富山県薬業連合会が富山南郵便局から譲り受け、薬業連合会で保管することになりました。

このことが、平成27年2月1日付け北日本新聞「姿消す、売薬さんポスト」と題し,大きく報道されました。内容は、薬都富山を象徴するスポットで、かわいい像は観光客からも人気がある。富山をPRするのにぴったりの像。新幹線も開業して観光客が増えるのに何とか残すことは出来ないものか。など残念がる駅利用者の声を掲載したものでした。。
次いで、業界紙でも取り上げられたことから、薬業連合会が中心となり、県、市、関係機関と従来の富山駅南口を含め、協議、折衝を行った結果、富山県いきいき物産KKのご了解も得てこの場所に決定したものです。
従来、CICビル5階に配置薬など販売する「くすりコーナー」がありましたが、昨年4月新幹線開業に合わせこのビルが、リニユア―ルオープンしたのを機に5階から1階に移設されました。この時点でもCICビルは年間28万人の入館者がありましたから、その後、新幹線開業効果も考えると、それ以上の入館者数と思われます。

いずれにしても、この新しい場所が「富山のくすり」の更なる発展に繋がるスポットとして、多くの人々に親しまれ、しいては富山県のPRに役立ってほしいと念ずるものです。
その為にも、「富山のくすり」の関係者の方々は是非一度この場所を訪ね、県、内外の方々にPRしてほしいと思います。

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<除幕式>

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<富山のくすり屋さんのブロンズ像>