なかや一博 ブログ

月別アーカイブ: 2017年10月

琵琶演奏会

第54回錦秋流琵琶富山支部{会長 囲 峡水、後援会長 中屋一博}演奏会が10月7日{土}午後1時からJR富山駅前マリエ7F、オルビス、マリエでありました。
当日は金沢、福井支部の先生方にも友情出演を頂き、加えて、特別出演として、昨年度日本琵琶楽コンクールで優勝、文部科学大臣賞を受賞された、秋田東支部長、吉岡悠水先生をお迎えしての演奏会でした。

琵琶には素人の私ですが、さすが、全国大会での優勝者の演奏は姿勢、琵琶の持ち方,、抑揚ある語り口、迫力など、その違いなど一目瞭然わかる素晴らしい演奏でした。
毎年、秋、奈良国立博物館で、国宝正倉院展が開催されます。数年前私も鑑賞しましたが展示品の中に、聖武天皇愛用の螺鈿の琵琶がありました。シルクロード経由とは言え、飛鳥、天平の時代から日本に琵琶が楽器として存在していたことに驚きを禁じえません。

弦楽器は数多くありますが、「人の琴線に触れる」との言葉も琵琶から出たのではないかと思う。さて、その琵琶を含め、能、詩吟、漢詩など日本の伝統文化が私達の足元から去っていくような気がします。私達の努力不足もありますが、淋しいかぎりです。
ただ、琵琶の演奏曲目はどれも歴史的な故事にちなんだ物語です。親子や肉親の愛情や友人との絆など正に、孝、信、礼,忠、義・・・など今の社会で失われつつある大切なことを教えていると思います。

参考まで 琵琶教室は下記へ、一人でもご自由にお問い合わせください。
〒936-0025 滑川市柳原新町922  囲 峡水 TEL076-475-3158
〒936-0027 滑川市常盤町31    杉本紫水 TEL076-475-3568
〒933-0066 高岡市春日丘725-2  嶺 瑛水 TEL0766-24-1791
〒930-0235 富山市立山町榎19-4  高堂龍水 TEL076-463-2177

DSCF3493  DSCF3500

DSCF3502



十五夜 十六夜 満月

10月4日{水}は十五夜 10月5日{木}は十六夜 10月6日{金}は満月でした。
4日、5日は曇一つない夜空に、うさぎが餅を付いているかのようなお月様がくっきりと浮かび上がっていました。しかし、6日の満月は残念ながら曇の中に隠れ、顔を出してくれませんでしたが、我が家では4日、ススキに月見団子を添えて月見の宴を催し、月より団子とばかり召し上がりました。

日本には四季があり、それぞれに風情があり、趣を醸し出して私たちの心を豊かにしてくれます。これに、元旦を含め、16回の祝日や、二十四節気、七十七候、加えて雑節などがあります。本来、悠久の時の流れに節などありません。しかし、人類は時の流れに節を付けました。例えば、1年を365日とか、1ヶ月を30日、或いは1日を24時間、1時間を60分などとしました。これによって人間は気分転換を図れるし、心を切り替えることもできます。

大晦日に飲む水も、元旦に飲む水も味は同じです。しかし、元旦に飲む水はどこか、清々しく感じます。同様に、二十四節気や、七十七候などを通じて農作業を行う目安としました。正に、時の流れに節を付けたことにより、生活に、人生にメリハリを付けたのです。これが、「人間は万物の霊長である」と言われる所以と思います。

処で、10月に入って、私の孫が保育園で習ってきたと思われる童謡「うさぎ、うさぎ、」を夕食時に口ずさんでいました。「うさぎ、うさぎ、何見て跳ねる、十五夜お月さん見て跳ねる」ご存知のこの歌いつ頃の歌か?妻や息子夫婦に聞きましたが解らないとのことでした。

当然ですが、実は明治25年小学校唱歌として発表されたものであり、なんと、125年も前です。また、5月5日子供の日には、やはり孫が「こいのぼり」屋根より高い、こいのぼり、大きい緋鯉はお父さん、小さい真鯉はこどもたち・・・・・昭和6年です。「お正月」、もういくつ寝ると、お正月、お正月には凧上げて、駒を回して遊びましょう・・・・・や、もしもし亀よ、亀さんよ、の「うさぎと亀」は明治34年です。

「金太郎」まさかりかついだ金太郎、熊にまたがりお馬の稽古・・・・・明治33年です。
「牛若丸」京の五条の橋の上、大の男の弁慶は・・・・・や「浦島太郎」、昔、昔そのむかし、助けた亀にのせられて、竜宮城にきてみれば・・・・・明治44年です。
つまり、現在でも保育園や幼稚園で歌っている童謡のほとんどが戦前のものです。数え上げたら切りがありません。しかし、戦後の童謡は「象さん、象さん」や「オモチャのチャチャチャ」など僅かです。

時々、戦前のものが、すべて悪のように言われることがありますが、決してそうでありません。
孫が口ずさむ歌の中からそう思いました。

DSCF3477