なかや一博 ブログ

月別アーカイブ: 2025年1月

抱山社富山支部新年のつどい

1月13日午後12時より、魚津市ホテル・グランミラージュで標記のつどいが開催されました。
昨年は能登半島地震で、それ以前はコロナのため実に5年ぶりの開催となりました。

開会に先立ちて、能登半島地震と9月の豪雨災害からの復旧復興を願い「愛、希望, 絆、祈りを込めて」―学びの森から音楽をお届け―と題し、ピアノ・柏原友美さん、トロンボーン・新山久志さんによる
①早春賦
②G線上のマリア
③川の流れのように

の3曲をトロンボーンの柔らかい音色に乗せて演奏されると会場から大きな拍手とともに、アンコールの声がかかり、希望を持って前に進むことを願い、「上を向いて歩こう」を演奏されました。従来の新年のつどいにはなかった企画であり、新鮮さを感じました。

その後、経沢菁汀さんの司会で会が始まり、阿波加蒼岳支部長は、来賓の出席者に謝意を表したあと年頭の挨拶があり、今年は抱山社展は60回を迎えるが、新年のつどいはそれより前から行われており、歴史ある「つどい」である事を述べられる中、抱山社会長の大平匡昭さんがやむを得ぬ事情により欠席され、皆様によろしくとの伝言を伝えられました。

また、毎年8月県民会館で行われていた毎日書道展は諸般の事情で昨年が最後の34回となった事。しかし、情報等は、今まで通り北日本新聞には掲載されることなどが話されました。そして、創玄展「60年の歩み」の記念誌から「創玄書道会のすがた」を引用して、「書は芸術であるからには高度の技法が要求されるのは当然であるが、まずその書の品格が高尚でなければならない。
品格とは一人間全体としての価値の高さを言うのです。人間としての深さ、高さ、大きさを希っているのです。」と述べ、抱山社会員も、もっともっと研鑽し、創玄書道会の姿に近づくよう努力しょうと呼びかけられました。

来賓挨拶は、水野滑川市長、上田滑川市教育長がそれぞれの立場で、乾杯は岩田新川文化ホール館長が行い、和やかな雰囲気で懇親会に入りました。
尚、魚津市長は体調不調のため欠席でした。また、懇親会の中で昨年一年間の各書展での入賞者の紹介とそれぞれひと言コメントがありました。

私は、幼稚園時代、小学生時代数年間本会の創始者である大平山濤先生に書を教えて頂いたご縁で、そんな器でもありませんが抱山社富山支部の顧問を努めています。
また、阿波加支部長は、滑川市書道連盟や県書道連盟の支部長も務められ、富山県美術連盟前会長でもありました。滑川高校同窓生である関係から、一昨年滑川高校創立110周年記念誌の題字も揮毫して貰いました。

写真は、柏原さんのピアノと新山さんのトロンボーン演奏。阿波加支部長挨拶。

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水橋薬業会講演

1月8日午後2時より、富山市水橋会館で水橋薬業会{会長・菊地徳男}と富山市北商工会薬業部会{会長・森田清秋}の合同役員会が開催された。そして、3時から私に講演依頼があり出席した。

2時開会。最初に出席者全員が会場に設営された祭壇の前に整列し、祭壇に掲げられた神農像の掛け軸に向かって、2礼2拍手1礼で商売繫盛を祈願しました。
次いで、全員の記念写真を撮影したあと、菊池会長が神農像の掛け軸の由来や水橋の先人が樺太売薬を開拓した事などを含め挨拶。
次いで、来賓の押田富山市議が挨拶に立ち、父が売薬をしていた当時の思い出話や、現在自宅には常備薬を含め薬がないことの不便さから、置き薬の必要性を話されました。

また、この機会を通し市政報告会を行い、水橋出身の唯一の議員として薬業はもとより水橋発展の為尽力する旨を話し、今年4月の市議選への支援をお願いされました。これを受け,菊地会長からも出席者に対し支援の要請がありました。
次いで、私にも指名がありましたが、後程講演があるので、簡単にしましたが、押田市議には滑川高校同窓会副会長を努めて頂いていることから私からも支援をお願いしました。

その後、菊地会長から業界の現状などと合わせ、当日の議事が2時間50分終了し、3時から私の話しに入りました。
実は、講演依頼を受けた時、テーマと講演時間をお聞きしましたが、何んでもいい。これ程やりずらいことはない。そこで、当日講演内容を、「政治」「薬業」「雑感」の3っと時間を40分、50分、60分の3通りのくじを代表に引いてもらい、その結果、「雑感アラカルト」と50分となりました。

雑感ですから、最初に地震の歴史や異常気象、高齢社会。衆議院選挙後の政治状況。これに薬業界の諸問題等を話しました。
特に力説したのが、富士フイルムホールディングスkkについてです。実はこの会社の代表取締役社長CEOは富山市出身で1959年生まれの後藤禎一氏です。2021年から現職です。富士フイルムは2000年以降、カメラのデジタル化に伴い、本業だった写真フイルム事業は急速に縮小したが培ってきた技術を発展させ、事業構造の転換に成功。

現在は「ヘルスケア」「エレクトロニクス」「ビジネスイノベーション」「イメージング」の四っの事業領域でグローバル展開し、世界272社、従業員7万2千を擁している。2008年この傘下に入ったのが富山化学である。

このヘルスケア領域の中核企業となり、新薬メーカーとして長年感染症治療薬の研究と取り組んできたその知見と品質管理のノウハウを生かし、力を注いでいるのが、バイオ医薬品開発・製造受託事業だ。現在、富山第二工場では、600億円をかけ拠点整備事業を進めている。国内での大規模製造拠点は初めてである。後藤社長は「プロジェクトを成功させねばならない。パンデミック時には、ワクチン製造を優先的に行う施設となる。

日本を含むアジアの人々の健康に貢献していきたい」と語っておられる。この方が富山市出身である。社会の変化を敏感に捉え、先を見据え対応する。本業のフイルム事業からフイルムで培ってきた技術を発展させ構造転換に成功した好例であり、これと対照的なのはコダック社である。私はこの様な話をして、配置業界も300年の歴史と伝統、先用後利の精神だけではこの先発展を続けることは困難でなかろうか。

薬業界も一度後藤社長を招き、講演会を開催してはどうか。学ぶべき点が数多くあると思うが・・・・こんな話をしました。話し終えて感じたことは、やはり1時間程度であったらテーマを一つに絞って話したほうが良かったと思う。
1時間程度の中で、あれもこれもと欲張って話すと、どれも中途半端になるように思った。これが反省点であり、多少迷惑をお掛けしたような気がした。

それにしても、神農祭や歳旦祭も地域によってお供え物も違うことも分かった。
かって売薬さんの家では、1月8日には床の間に神農像の掛け軸を掲げ、その下に懸場帳を置き、お鏡を添え商売繫盛を祈願したものです。我が家ではまだ続いていますが、そんな風景も消えつつあることは淋しい限りです。

写真は、会場に設けられた祭壇。記念写真.講演風景。

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令和7年薬神神社新年歳旦祭

頑なに 富山売薬 春の風邪  片桐久恵

1月8日午前9時、新年恒例の薬神神社歳旦祭{主催.薬神神社奉賛会・会長石倉雅俊}がみぞれ混じりの肌寒い中,旦尾宮司のもと厳粛な中、滞りなく執り行われました。当日は昨年同様荒天の為、社務所の中から神社を遥拝する形で行われました。

旦尾宮司の祝詞奏上のあと顧問の私の玉串奉奠に続いて、薬業関係者、来賓の市長代理・黒川市産業民生部長、竹原市議会議長、大門県議会議員、杉田商工会議所専務理事、加積雪島神社総代など約30名が順次行い1年間の商売繫盛を祈願しました。
冒頭、本来なら石倉会長が挨拶すべきでところ、昨日石倉会長より電話があり、体調不調で出席できず顧問の私に代わって挨拶をお願いされた旨を話、挨拶をしました。

まず、昨年の元旦に起きた能登半島地震、9月には追い打ちをかけるような豪雨災害から異常気象。円安による輸出産業の好調さが賃上げに繋がったものの、その恩恵は一部の上場企業に限られた反面、円安は輸入に頼るガソリン代、ガス代、電気料金などのエネルギー料金が軒並み値上がりし、加えて日常生活商品も連日値上げされるなど、物価高に苦しんだ1年だった。
これらのことに具体的な対策を打ち出せなかった事や、政治とカネの問題で衆議院選挙で連立政権が過半数を割り、石破政権は綱渡りの政権運営を余儀なくされている中、薬業界の一年を振り返る話をしました。

我が業界も残念ながら明るい話題が少ない年でしたが、今年の干支「乙巳」{きのとみ}の「乙」は陰陽五行説では、木の影のエネルギーを表し、植物が成長し広がっていくような意味合いがあり、「巳」は蛇を表し、古来より豊穣や金運を司る神様として祀られることもあり、右往左往しながら脱皮し、成長してゆく。蛇の夢を見ると吉兆とされたり、脱皮した抜け殻を財布に入れておくと金運が上がり、成長と結実の時期と言われる。
当たるも八卦当たらぬも八卦であるが、座っていては運は来ない。やはり努力することである。そのためにも「一年の計は元旦にあり」目標を持つことの重要性を話し激励しました。

来賓の、黒川部長、竹原市議会議長、大門県議からもそれぞれの立場でお祝いと、業界を支援する言葉がありました。

社務所からの遥拝は天気の悪いのを嘆くより、これによって神社と横にある禅宗の独勝寺を同時に遥拝出来、これが本当の神仏のご加護である。こう考えるのが前向きな考えである。と終了後、皆さんに話したところ大笑いになった。

写真は、当日の薬神神社.玉串奉奠と挨拶をする私。

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弓道稽古始め

梓弓 春{張る}立つ今朝の心もて
      年のひととせ 過ぐしてしかる  加茂すえたか

1月5日恒例の弓道 剣道 柔道 空手の四武道新春稽古始めが、市総合体育館剣道場で合同開会式が行われました。水野市長を含め3人の来賓挨拶のあと、今年の演武は空手連盟が担当し、形 組み手 板割り、などが披露されました。

その後、各団体はそれぞれの会場に分かれて行われました。私が所属する弓道会{会長・山岸光隆6段教士}は、体育館内にある弓道場「澄心館」で、高校・一般50名ほどの多数の参加を得て盛会裏に開催されました。

この弓道場は、昭和60年7月26日総合体育館完成と共に竣工しました。道場名は当時の滑川市長宮崎進策氏が命名され、揮毫された看板は道場内に掲げてあります。まず、最初に山岸会長が年頭の挨拶。
次いで、私からは「一年の計は元旦にあり」目標を持つことは大事であるが、最近大谷翔平選手や将棋の藤井聡太さんを持ち出し夢を持つ事の重要性を論じる人が多いですが、私は、まず「志」を持たねばならない。夢は「志」の先にあるものです。

広辞苑で「夢」を紐解くと、「睡眠中に持つ幻覚。ふつう目覚めた後に意識される」とある。これに対し「志」とは「心がその方向に向かう」「成し遂げようとする目標を心に決める」とある。明治の初期札幌農学校の先生だったクラーク博士は米国に帰る時「ボーイズビ・アンビシャス」、「少年よ大志を抱け」と有名な言葉を残した。
「夢を持て」とは言わなかったのを見ても分かるように、志のない人が夢だけを見ると幻覚に終わる。
このようなことを話し挨拶としました。

その後、山岸会長の一手{2本}の矢渡しが行われ、緊張の張り詰めた射場に弦音が響き渡りました。そして、参加者全員が一手を引き、新年を祝い心を新たにしました。
次いで、白扇落とし、射割り、風船割りなど、正月でなければ経験出来ない楽しい企画もありました。

尚、白扇や射割りの板には前会長の高橋芳邦さんが丹精を込めて弓道に関する言葉を揮毫して、的中者にはその意味を解説して贈呈された。

私も若かりし頃の金的や射割りの板を今でも持っていますが、今回の的中者も良き思い出になったと思う。

山岸会長は閉会の挨拶の中で、的までの距離28m、的の大きさ直経36㎝、半径18㎝、男性の矢尺の平均90㎝、これから判断して、矢が離れる寸前狙いが的の中心にあっても、離れる瞬間6㎜ずれただけで、的中心から18㎝ずれるという。

つまり28mの距離で30倍のずれが生じる。故に矢が離れる瞬間狙いが的の中心にあっても、6mm以上ずれると外れるということである。その為には、矢が離れた瞬間でも、左手{押手}の親指と右手{弓掛}の掛け口が的と一直線になった離れ方が的中率が上がり、そこに留意して練習するように説明されたのには、さすが教士6段の説得力のある話で、お正月相応しい稽古始めでした。

写真は、矢渡しの山岸会長。稽古始めに臨む会員。「澄心館」の看板。

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初 詣

新しき 年の始めの初春の
      今日降る雪の いやしけ吉事  大伴家持

1月1日午前11時、大岩山日石寺{上市町大岩163}に初詣した。
日石寺では、元旦の午前1時、午前11時、午後2時の3回護摩祈禱が行われる。

我が家では、家から近距離でもあり、初詣は日石寺が恒例で今年は好天にも恵まれたこともあり11時に行ったところ、境内は結構な人出で賑わっていた。
日石寺は真言密教の大本山として知られ、神亀2年{725}行基菩薩が大岩川の岩に不動明王を刻んだことが起源と伝えられ、今年はそれから1300年の記念の年だそうです。
高さ3,46mの本尊不動明王像へは四体が凝固岩に手彫りで彫り出され、中部地方の最高傑作として、高い評価を受けており、国指定重要文化財となっている。

ただ、残念なことに、昭和42年7月23日風呂のボイラーの加熱で、入母屋作りの覆いなどが焼失したことです。当日、消防の放水によって磨崖仏に水がかかると、ひび割れを起こすことから、関係者が必死になって放水しないように身体を張って阻止した話はよく聞きました。
その後、信者の方々の支援によって立派に再建された。全国の摩崖仏は露天であるため風化が激しいが、日石寺の摩崖仏は室町時代以前から覆いで覆われていたため、不動明王像の勇姿が今日まで伝えられているのは、全国的に見て珍しいことであると言う。

また、境内には6本滝があり、1月20日の大寒の入りの滝に打たれる寒修行の風景はテレビで全国放送されている。三重塔もあるが、江戸時代に着工されたが、途中工事が中断される今日に至り、未完の塔と言われている。いつ頃まで工事が行われていたのか、前述した火災で資料が焼失した為不明という。家内安全、交通安全等を祈願したお札を購入して帰宅した。

参考まで。
摩崖仏とは、石仏の一種で、自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏や明王像の総称。
不動明王とは、密教の信仰対象で、大日如来の化身とされる仏教の尊格。五大明王の一つで、仏法を守護し、人々の災いや迷いから救ってくれる仏。不動明王の姿は、煩悩にまみれた救いがたい者こそ救うため、また仏道の妨げになるよこしまな心を断つため、勇ましいいで立ちををしている。

写真は、日石寺本堂前。本堂内の護摩祈禱。寒修行の行われる6本滝。

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