なかや一博 ブログ

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第78回滑川高校卒業式

星流れ 海に入りてや 蛍烏賊   山下徳樹

3月1日富山湾に春を告げる「ホタルイカ漁」が解禁となった。初日滑川漁港での初水揚げは1,3㎏と初日としては過去10年間で2番目に少なかった。それ故、1㎏当たりの落札額は初漁日としては同漁港で過去最高額の5万500円であった。
ところが翌日2日の水揚げ量は、前日の1,3㎏だったのが一転千倍の1,3トンとなった。解禁日の翌日が1トンを超えたのが2013年以降で2度目。最も多いのは2020年の2,3トンである。県水産研究所は、今年の県内総漁獲量を平年の倍超となる3068トンと予想しているから期待したいものである。

さて、本題に入る。3月2{月}午前10時・富山県立滑川高校{嶋谷克司校長}卒業証書授与式が保護者を含め関係者多数が出席し173名の卒業を祝った。開式5分前卒業生が拍手に迎えられ入場。開式の辞のあと出席者全員で国歌斉唱。次に普通科78名。薬業科34名。商業科38名。海洋科28名。それぞれ氏名が読み上げられ、各科代表者が証書を受け取った。

次いで嶋谷校長が式辞を述べ、その中で詩人・星野富弘氏の詩3篇を紹介されました。

①くちなし
 鏡に映る顔を見ながら思った  もう悪口をいうのはやめよう
 私の口から出たことばを  いちばん近くで聞くのは 私の耳なのだから

②百日草
 美しく咲く花の根元にも  みみずがいる 泥を喰って 泥を吐き出し
 一生土を耕している みみずがいる きっといる

③小さな実・ぐみ
 私にできることは 小さなこと
 でもそれを 感謝してできたら
 きっと 大きなことだ

校長は、この3篇を引用しそれぞれ多少の説明を加え卒業生への贈る言葉とされました。私も人の挨拶や講演を聞く機会がある。
しかし、どんな素晴らしい挨拶でも出席者全員が感動するのは中々ない。でも嶋谷校長の3篇の詩は多くの卒業生の心を打ったと思う。

式辞の後は、各方面から寄せられたメッセージや祝電の披露、来賓紹介に次いで、在校生代表が卒業生に対し送辞。この時在校生全員がピアノ伴奏のもと「蛍の光」を斉唱しました。矢張りテープやピアノ伴奏だけより歌うことにより卒業式の実感が一層沸いてくるものと思う。

生徒代表は、入学時、不安や緊張で一杯でしたが先輩たちに優しく支えて戴いたこと、それが期待に代わり頑張ろうという気持ちになっていったこと。各種の行事もくじけそうになった時も先輩たちの指導で成し遂げたことなど感謝の言葉でした。

これに対し卒業生代表からの答辞は、ピアノ伴奏のもと、「仰げば尊し」を合唱する中、ステージに登壇した校長先生に向かい、3年間はかけがえのない時間で、日を重ねるごとに笑い声が出て少しずつ学校に慣れてきたこと。研修旅行は好天に恵まれ、進路実現に向けた実習や、3年生では、体育大会、スポーツ大会など全力投球で取り組んだこと。部活を通して心の強さを養ったこと。最後は放課後に残って勉強したこと。など数々の思い出を語り、どんなに苦しい時も皆んながいたから壁を突破出来たと感謝の言葉でした。

最後に18年間の家族への感謝、担任や教科担当など多くの先生方にお世話になったこと。在校生とのかけがえのない思い出に感謝の言葉を述べたところから涙声になって来ました。矢張り感極まって来たのだろうと思います。

答辞が終わり自席に戻るとき再び「仰げば尊し」合唱されました。
「仰げば尊し わが師の恩  教えの庭にも はや幾歳 思えば 
 いと疾{と}し この年月 今こそ 別れめ いざさらば」{明治17年}

この歌詞を言葉で発し、歌うからこそ尚更胸が熱くなるのであろう。「蛍の光」「仰げば尊し」この2曲があるからこそ式そのものが厳粛な雰囲気になると思う。
この2曲卒業式にはなくてはならない曲である。次いで校歌を斉唱し式は厳粛な内にも滞りなく終了しました。

最後に卒業生は「レミオ・ロメンの3月9日」のメロディーが流れる中、大きな拍手に送られて会場を後にしました。
私が卒業してから60年。歌の歌詞ではないが「思えば遠くにきたもんだ」そんな感傷に浸るひと時でもありました。

星野富弘略歴ー1946年ー2024年。群馬県出身 詩人・画家。
1970年赴任して僅か2ヶ月の中学校で、体育教師としてクラブ指導中事故で頸髄を損傷、首から下の自由を失う。9年間の入院生活の末、不治のまま退院。
口に筆を加えて描く透明感のある水彩画に、感謝や希望、ありのままの生命力を綴つた詩を添えた作品で知られている。その作品は教科書にも掲載されていると言う。

尚、前述した3篇の詩は、嶋谷校長より頂いた資料より転載したものです。
正直私は今日まで、星野富弘氏の存在さえ思りませんでした。汗顔の至りです。

写真は、式辞と卒業証書授与する嶋谷校長。

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滑高同窓会入会式

陽光燦燦と大地を覆い、野が山が海が躍動の季節を迎えた2月27日{金}富山県立滑川高校卒業生173名の同窓会入会式が行われました。
これは、入会式を機に同窓会の一員ととなったことを自覚し、母校に誇りと自信を持ってこれからの人生を歩んでもらいたい。そんな思いが入会式に込められていると思います。

さて、私は同窓会長として挨拶をした中で、やはりミラノ冬季五輪が終えた直後でありこれについて少し話しました。
実は8年前・2018年の韓国・平昌冬季五輪に、スノーボード女子選手として「ビックエアー」と「スロープスタイル」の2種目に、平成21年3月本校卒業生の広野あさみさんが出場しています。これを生徒の皆さんに、知っている人は手を挙げてと言ったら、誰もいませんでした。

同様なことを出席している先生方に問いましたがわずかしかおられませんでした。8年前の事ですが本校の誇りとすべきことが伝承されていないことに多少の寂しさを感じました。しかし、8年前スノーボード競技は今日ほど盛んで無かったことも一因かも知れません。
その広野さんが、五輪出発前、インタビューに応じ「一歩、一歩階段を上がってきて、やっとたどり着いた。諦めなくて良かった」と述べ、帰国後、私も同席して本校で講演をして頂きました。その中で彼女はメダルは取れなかったけれど貴重な経験をさせて貰った。

そして、色紙に「一人でも、一人じゃない」と揮毫しました。それは、手袋に「一人じゃない」と書き込み滑った事を話し、「滑っている時は一人でも、決して一人じゃない。多くの人に支えられ、声援を戴いているからこそ、ここで滑ることが出来た。だから私は決して一人じゃない」と改めて思った。と述べておられたことを紹介し、努力すること、諦めないことの大切さを話しました。

生徒諸君は3月2日卒業式をもって社会人としてスタートする人。進学する人。それぞれ歩む道は違えども「決して一人じゃない」家族、友人、恩師など多くの人が諸君の周りにいて声援を送っている。決して一人じゃない。その中に母校があり、同窓会がある。
と、話し諸君の洋々たる前途に幸多からんことを祈念し、激励と入会歓迎の言葉としました。

写真は、挨拶する私。入会者代表に記念品贈呈。

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