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2企画展

秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ 驚かれぬる  藤原敏行

猛暑、激雨の8月も過ぎ、9月に入るとやはり秋の気配をあちこちで感じます。
さて、芸術の秋、スポーツの秋など、秋は様々な形容詞で飾られる季節ですが、芸術もスポーツも、今や1年中接する機会があることから、もはや死語になりつつあるように思う。
そんな中、県水墨美術館でのコレクター福富太郎の眼「昭和のキャバレー王が愛した絵画」と県美術館でのミロ展がいずれも9月4日閉幕ということもあり、相次いで鑑賞した。

福富太郎{1931-2018}は1964年の東京オリンピック景気を背景に、全国に44店舗にものぼるキャバレーを展開して、キャバレー王の異名をとった。その一方で少年期から興味を持った芸術品収集にも熱中した。画家の名前や人気にとらわれることなく、自分がよいと思う感性を信じ、幅広いジャンルで収集を重ねていった。
さらには、それに関連する資料や情報も集めて対象への理解を深めて、美術に関する分筆も積極的に行ったことでも知られている。今回は、福富太郎の審美眼に焦点をあて、優れたコレクションが鑑賞できる機会であった。

今年7月京都国立近代美術館で開催された鏑木清方展を鑑賞したが、その清方の作品10数点をはじめ,日本画、洋画、戦争画など多彩なコレクションであり、中でも日本画の美人画を多く収集し、特に鏑木清方の作品は京都では見なかった作品ばかりであった。
又、上村松園、岡田三郎助,山本芳翠、松浦舞雪,竹久夢二、北野恒富、小磯良平、向井潤吉など、約80点の見応えのある企画展であった。

次に、スペイン、バルセロナで生まれた芸術家,ジュアン・ミロ{1893-1983}は20世紀を代表する巨匠として紹介されていましたが、正直私のような素人には、ウンーと唸る作品もあれば、よく理解できない作品も多くあった。
又、富山県出身の詩人・美術評論家の滝口修造と親交があった事や、ミロが2度来日していたことも今回はじめて知った。
前衛とは所詮私のような芸術に素人の者には、理解しにくい分野なのかもしれない。

写真は、両企画展のパンプレット
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