2月29日{木}県立滑川高校同窓会入会式が行われた。本校の場合、卒業と同時に同窓会に入会し会員となる。
今年は181名の入会であったが、現在約3万7千人の会員を擁し県下でも最大規模を誇り、各界各層で活躍されていることは嬉しい限りである。
誰にでも生まれ育った「故郷」があるように、青春のひと時を過ごした「母校」がある。
中でも、青春の中心舞台は多感な学校生活であり、それを回顧する時、追憶の中から懐かしい想い出が去来し、哀歓彷彿として思い浮かび、堅い友情に結ばれた出会いと別れ、という青春の讃歌が鮮やかに蘇る。しかし、学生諸君には学生時代の思い出は残っても、同窓会への意識は稀薄である。
しからば、同窓会とは何だろう。それは、日頃同窓会に興味を示さない人でも、例えば、滑川高校野球部が甲子園出場を果たした時、多くの人々は素直にそれを喜び、友人、知人にそれを誇らしげに話す。
これが、卒業生であり、同窓会であり母校の存在だと私は思う。県外在住の富山県人が帰省し、青空に広がる立山連峰の雄姿を見た時、富山県人であることを再認識すると同時に、どこか元気,勇気が湧いてくる。それが故郷の存在なのだろう。
この様に、「故郷」や「母校」の存在は人それぞれの心の拠り処として、生き続けているものと思う。もう一点、私は、夢と志の違いを話した。
広辞苑によれば
夢・・・睡眠中に持つ幻覚。とある。つまり睡眠中に現実に起きていないことを起きているかのように思う錯覚である。
志・・・心のむかうところ。成し遂げようとする目標を心に決めること。
とある。
かって、札幌農学校のクラーク博士が離任する時、「少年よ大志を抱け」の言葉を残した。夢でなく、志である。「医学」を志す。「音楽」を志す。人生に目標を持つことの大切さを話しました。卒業後は社会人になる人。進学する人。
歩む道はそれぞれ違っても、彼らの洋々たる前途が輝かしい未来であることを祈念し、同窓会入会の歓迎の言葉としました。
写真は、私と、同窓会入会者代表の言葉。