幾山河 越えて叙勲の丘に立ち
夫婦で歩む 米寿への道 (一博の詩)
11月24日{日}午後5時より、富山市内のホテルで石井隆一前県知事の旭日大綬章と志保子夫人の瑞宝中綬章叙勲記念祝賀会が300人余の多数のご参加のもと盛大に開催されました。ご夫妻が、同時に叙勲の栄に浴されることは大変珍しいことだそうです。
最初に発起人を代表して北陸経済連合会長・金井豊氏がお二人の略歴・ご功績とエピソードを交え挨拶。次いでお二人の活躍・功績を会場内に設置された大型スクリーンを使ってVTRで紹介。
来賓祝辞及びスピーチ
富山県知事・新田八郎氏、参議院議員・野上浩太郎氏、同・堂故茂氏、元・外務事務次官・谷内正太郎氏、富山大学前学長・遠藤俊郎氏、全国商工会連合会前会長・石澤義文氏、以前国から県に出向され、現在経済産業省経済産業政策局長・藤木俊光氏、総務省大臣官房長・出口和宏氏等、出席県議会議員全員が壇上に上がり、代表して県議会議長・全国都道府県議会議長・山本徹氏が挨拶。
この他多数の方々からスピーチがありました。
記念品として旅行券が富山商工会議所会頭・庵栄伸氏からお二人に贈呈されました。また、尾山春枝さん・岩田繫子さん・千田由美子さん等を含め多数の女性の方々から花束の贈呈。受章者謝辞として、前知事は4期16年を振り返り、常に県民の幸せを願い、県政の運営に努めてきたこと。それも出席者の方々を含め、多くの人々のご支援のお陰と感謝の言葉でした。
また、ご夫人は前知事同様感謝と共に沢山の思い出に触れながら、昨夜主人は、今日の挨拶を色々考えていたようですが、意外に短かったのにはホットしました。との挨拶には会場から笑い声と共に拍手も起こりました。和やかな雰囲気が出たところで、乾杯は、出席した県内市町村長全員が壇上に上がり、代表して富山市長・藤井裕久氏が高らかに盃をあげました。
祝賀会に移り、石井ご夫妻が各テーブルをお回りになり私のテーブルにおいでになった時、私はギネスブックに申請すべき2点がある。1点は、夫人がお話になった通り、いつもの石井さんからすると話す時間が実に短かったこと。正直20分は覚悟していた。それが6分で終わったこと。
もう1点は開会の挨拶から乾杯まで1時間51分。色んな祝賀会に出席したが、今回は長かった。これをお二人の話したところ、大笑いになった。
しかし、多彩な顔触れの人々の祝辞であり、スピーチであるので話題も豊富であり、お二人のエピソードも語られる中、県庁OBの方は、一番のアイデアマンは自他とも認める知事である。その知事が私にアイデアを出せ、とい言われるのには困った。など会場が笑いの渦になる話など、内容の濃い1時間51分でした。
以前・元知事の中沖豊氏の叙勲祝賀会にも出席しましたが、それに劣らぬ盛会な祝賀会でした。最後に息子さんの石井隆太郎さん{財務省勤務で現在・在カナダ日本大使館参事官}がカナダから駆けつけご挨拶をされました。
その中で今年は両親の結婚50年であり、金婚式を記念し6月カナダへご夫婦を招待した。そしてカナダでの旅行を計画した。しかし、父はそれよりAIを始めとした先端技術に詳しい政府の方を紹介してくれるように依頼された。そんなエピソードを披露されました。いかにも趣味が仕事らしい石井さんの人柄を示すエピソードでした。
この話を聞いた時、伊能忠敬の「人間は夢を持ち、前へ歩み続ける限り余生は要らない」ふとそんな言葉を思い浮かべました。閉会の挨拶は富山県商工会連合会長・県議会議員・宮本光明氏の言葉でお披良喜となりました。
実は石井さんが消防庁長官の時、長官室でお会いしたのが初めてでした。そんな縁で平成16年知事選に立候補された時、石井隆一滑川後援会会長をお引き受けしました。そんなことで時々我が家で歓談したりし、ご指導をいただきました。
それ故今回のご案内を頂いたんであろうと思います。共に喜びを分かち合い、思い出話に花を咲かせながら、楽しいひと時を過ごすことができたことに感謝です。
以下、ご夫妻の略歴。
石井隆一氏
1945{昭20}年 富山市西町生まれ、富山中部高校 東京大学法学部卒
1969{昭和44}年 自治省入省
1994{{平6}年 自治省財政局財政課長
1998{平10}年 総務省自治税務局長
2002{平14}年1月 消防庁長官 04年1月退官
2004{平16}年11月 富山県知事に就任
2020{令2}年11月 4期16年で退任
現在・{株}石井アソシエイツ 代表 {消防大学校客員教授、多摩美術大学講師など}
県政の重大事項
財政再建・行政改革の断行―約400億円の財政構造赤字の解消
北陸新幹線の地方負担の大幅軽減{約600億円} 上海便・台北便の開設
「立山黒部」の世界ブランド化と黒部ルートの一般開放
東京への税の過度の集中を是正{約4200億円}し、地方への再配分{毎年の増収、富山県約53億円、市町村約25億円}
その他、分野別の重点事項として、産業、農業、まち・観光、文化・スポーツ・人づくり、環境、医療・福祉、防災などで多くの実績を残されました。
「外部の指標・評価」
一人当たり県民所得 2018年度339万8千円{全国5位} 2006年度{全国8位} Uターン率全国2位 幸福度・日本総合研究所・2020年版 全国2位{生活1位、教育2位、仕事3位、健康5位など}
石井志保子氏略歴
1950{昭25}年 高岡市大鋸屋町生まれ、高岡高校、東京女子大学数理学科卒 1984{昭59}年 理学博士{東京都立大学}
1998{平10}年 東京工業大学大学院理工学研究科教授
2011{平23}年 東京大学大学院数理科学研究科教授
2019{令元}年 中国-精華大学兼職教授{2020年まで}
2022{令4}年 東京大学大学院数理科学研究科特任教授 現在に至る
専門は代数幾何学、特に特異点理論
1996年猿橋賞受賞
2011年日本数学会代数学賞受賞
2021年日本学士院賞・恩賜賞受賞
著書・多数あり。
尚、私の様な浅学菲才な者にとって代数幾何学や特異点理論と言っても、よくわかりませんが、女性で猿橋賞や日本学士院賞・恩賜賞受賞をされることはとても凄いことである。と同時に日本の数学者の世界では第一人者であることは,誰もが認めるところであります。
略歴などは当日配布された資料より。
尚、祝辞・スピーチは順不同で記したことをご了承ください。