江幡春濤書展―紅はわが心―祝賀会が10月6日午後6時30分より、ANAクラウンプラザホテル富山で、県外からの多数の来賓を含め200人を越える出席者のもと盛会裏に開催されました。
これは5日から7日まで県民会館美術館で開催された江幡さんの個展を祝い開催されたものです。江幡さんは、県書壇をけん引してきた魚津市の女流書家で、初期の作品から新作まで65点を揃え、半世紀以上にわたる軌跡を伝えていました。
江幡さんは小学4年生の頃から、文化功労者の故・大平山濤先生{朝日町出身}に漢字や、かな交じりの近代詩文を学ばれました。
私も会場に足を運んで、ご本人から直接お話をお聞きしましたが、特に驚くのは、書が好きで何としても大平先生に習いたいとの強い思いから、小学生でありながら自宅から自転車で15分程かかる魚津高校へ当時同校に奉職の大平先生を訪ねて通ったとそうです。
これが縁で小学6年生の時、大平先生の師である文化勲章受賞者の金子鷗亭先生との出会いがあり小学6年生の時、鷗亭先生との合作「清美」も展示してありました。
合作という作品は初めて見ましたが、それが鷗亭先生とは凄いことです。そんな努力が実を結び、中学3年の時、全国学生書道展で最高賞の文部大臣奨励賞に選ばれました。その作品「飛雪乱舞」も展示されていました。
その後、日展会友や毎日書道展審査会員、創玄書道会参与を務め後進の育成にも尽力されています。今年80歳を迎えられたことから、今回、大規模な個展を開かれました。会場の作品は、俳句や現代詩を題材にした近代詩文書を中心に展示、歌人で作家の、故、辺見じゅんさんや魚津高校書道部の先輩、中尾哲雄氏が魚津高校創校100年記念の折詠んだ「百歳の、ヒマラヤ杉に、夏の風」など富山の情景を、時に柔らかく、時に力強い筆遣いで表現されていました。
私も、幼稚園の2年間と小学1-2年生の4年間滑川で大平先生に習った1人ですが、その後、続かづ今日に至っていることは不徳の致すところであり残念なことです。
尚、 紅はわが心 は魚津高校校歌三題目の歌詞だそうです。
写真は、金子鷗亭先生と江幡さん、小学6年生の時、合作「清美」