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新型コロナウイルス

紫は 水に映らず 花しょうぶ  虚子

本市行田公園の花しょうぶは盛りは過ぎたが、今年は恒例のしょうぶ祭は残念ながら中止となった。
この祭に限らず各種イベント等も殆ど同様であり、昨今の状況であれば止むを得ないと思う。
しかし、新型コロナウイルスがこれ程、経済活動や観光・サービス業・或いは教育など、あらゆる分野でこんなに大きな影響が出るとは予想しなかった。
中国武漢から発生が伝えられ、1月末武漢からチャーター便で日本人が羽田空港へ帰国した時や横浜港でのクルージング船ダイヤモンド・プリンセス号で船内感染者発生が報じられた時も、さほど緊張感が薄かったと思う。

2月12日私は、全日本弓道連盟理事会出席の為、家から7枚のマスクを持って上京した。しかし、都内ではまだマスク着用者は少なかった。その後、外出自粛要請や非常事態宣言が発出され「三密」の言葉が飛び交う様になった時から人の動きが止まりだした。人が動かないと、物もお金も企業活動も止まってしまう。
これによって経済活動はもとより、観光業、サービス業などが大打撃を受けた。また、休校が相次ぎ、9月入学説が議論されるなど教育の分野でも大きな影響が出た。

「自粛を要請するなら、休業補償をしろ」を始め、喧々諤々の議論沸騰である。日本では都市封鎖や法的拘束力を持って営業を中止させることはなかなか難しい。

だが、ここに来て県内でも少しは明るい兆しが出て来た。                
①非常事態宣言や外出自粛要請の解除に次いで6月19日都道府県をまぐ移動が全面解除になった。
②富山駅周辺の平日の人出が新型コロナウイルス感染拡大前の水準にほぼ戻って来た。
③県内での新規感染者は6月20日時点で33日間連続ゼロである。
④立山・黒部アルペンルートも2ヶ月ぶりに営業再開。
⑤北陸新幹線も回復傾向にあり、高速バス再開、全日空富山―東京便も現在1往復が7月から2往復になるなど徐々に回復しつつある。

富山県に於いても、6月補正予算でリーマンショック時の579億円を180億円余り上回る759億円を予算化した。
主なものは
㋐第2波に備えて、医療、介護提供体制の整備
㋑感染防止対策の強化「新しい生活様式」への対応
㋒事業の継続と雇用の維持、県民生活への支援
㋓経済活動の回復、アフターコロナに向けた取り組み、などである。

また、県内での宿泊代が最大半額になる県民限定や立山、黒部アルペンルートも県内在住者には半額になるという。これらの支援を活用しながら、人が企業が社会が動き始めた。また、「新たな生活様式」として在宅でのテレワーク、サテライトオフィス勤務、時間や場所にとらわれない、テレワーク本来の柔軟な働き方も広がっているという。ホテルやカラオケ店、飲食店など様々な分野で新しい生活様式やテレワークに適した商法で新たなニーズを獲得する動きも出てきている。

いずれにしても,生老病死という避けることの出来ない宿命の中で人類は病気との戦いであった。感染症にしても世界的には、ペスト、天然痘、黄熱病、マラリア、結核、コレラ、スペイン風邪、エボラ出血熱、エイズ、新型インフルエンザ、サーズ、マーズ等数多くの感染症が人類を襲ったがその都度制圧してきた。
新型コロナウイルスも現代医学の英知を集め、ワクチンを開発し恐らく制圧すると思う。しかし、いつかはもっと毒性の強いものが人の社会に入って来るだろう。
何故なら、人類は人口増に伴う経済発展により奥地の開発が進み、人が動物を通して未知の病原体と接することで新しい病気にかかることが20世紀後半から起きている。ましてやグローバル化の流れの中では尚更である。

こう考えると、感染症も繰り返される流行と同じで、豊かさや、新しさを常に追い求める暮らし方の中にあると思う。第2波、第3波が予想される中、第1波をしっかりと検証し今後に生かさねばならない。
作家・吉川英治の言葉を紹介したい。
「晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。楽しみのあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ。」



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