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称名滝

富山県の人気スポットの一つである称名滝を晩秋の11月6日{金}知人と訪ねた。

それにしても日本語は美しい。
文部省唱歌に紅葉{もみじ・明治44年}作詞・高野辰之・作曲・岡野貞一がある。

「秋の夕日に 照る山もみじ 濃いも薄いも 数ある中で
               松を色どる 楓や蔦は 山のふもとの裾模様」

正に、一幅の絵を連想する。こんな美しい言葉を、他国語ではどう表現するするのだろうか。
やはり、日本語に勝る美意識を表す言語はないと思う。

さて、当日は薄曇りであったが最初に現れたのは、称名川左岸の色彩豊かな巨大な断崖「悪城{あくしろ}の壁」が盛りを少し過ぎてはいたが紅葉に染まっていた。10万年にわたり、水が岩を削ってできた絶壁は、高さ約500m、長さ約2㎞。せり立つ灰色の岩肌に、赤色や黄色の木々が彩りを添えていた。駐車場より徒歩約12分程で八郎坂へ向かう「ひりゅう橋」がある。
その袂に、私の前回のブログで書いた川合玉堂の歌碑がある。

「初雪の、高嶺を裂きてみ空より,もみぢの中に落つる大滝」(昭和11年晩秋)

実は、この前日彼は当時の中新川郡浜和積村曲淵{現,滑川市曲渕}赤間徳寿[元・衆議院議員、初代・滑川市長}宅に投宿し、翌朝「時雨さす 加積の里に一夜寝て 今朝立山に仰ぐ初雪」と詠み、称名滝へ向かったという。{歌碑は赤間邸の中庭にあり}

さて、滝壷の橋から眺める男性的で雄大な瀑布の称名滝と女性的なハンノキ滝の左右のV字型がまた良かった。紅葉は終わりに近づいていたが、滝しぶきを浴びながら暫し見とれていた。平日だったこともあり県外ナンバーの車は殆ど見なかったし、観光客も思ったよりも少なかった。
昼食は近くの山菜料理専門店で舌鼓みを打ち、帰路上市町の曹洞宗の名刹眼目山立山寺に立ち寄り、立山寺第42世住職・戸田光隆方丈としばし歓談し帰宅した。

「称名滝」
立山連峰を源流とする滝で、4段の落差からなる。
上から1段目70m・2段目58m・3段目96m・4段目126m、計350mは日本一の落差。
滝壷で標高1065m、直径約60m水深約6m。国の天然記念物に指定されている。

特に、雪解け水の多い春には水量が増えて迫力満点である。
ハンノキ滝――雪解け水や雨の多い時だけ称名滝の右側に現れる滝。見られる時期が限られている為、幻の滝とも言われその為、正式に滝には認定されていないという。
落ち口は称名滝より高く、落差500mは季節によっては日本一と呼ばれる。

写真は、玉堂の歌碑と称名滝とハンノキ滝

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