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剱岳&立山

寒天へ おのが刃を研ぐ 剱岳  高島学人

立山連峰の中で、岩肌を剝き出しにし、天に突き出ているのは剣岳だけである。その理由はさておき、746年{天平18年}大伴家持が越中の国守として赴任中、立山を「たちやま」と呼んだ詩を何首も残している。
しかし、奈良時代立山連峰の山々に名前が付いていたとは思えない。現在でも「雄山」はあっても「立山」の山の名はない。つまり3千m級の山々が屛風のように連なっている山々全体を、立つ山・立山と呼んだ、という説がある。

富山平野から立山連峰を眺めた時、畏敬の念や、信仰の対象になりえるのは、岩峰鋭く刀のような鋭いことから「太刀」となり「剣」そして「劔岳」となり、連峰全体を立山連峰と呼んだ。私もその考えを支持したいが・・・・
家持は「立山{たちやま}に降りおける雪を常夏に 見れども飽かず神むらならし」と、夏でも雪のある立山は、いつ眺めても飽きることはない。と詠んでいる。

その立山に雪が舞った。 富山気象台は8日、立山の初冠雪を観測したと発表した。前日には室堂で冠雪あったことは確認されているが、初冠雪の判断は、富山市石坂の同気象台から職員が目視で行う。9~10月が記録的な高温になったことが影響したという。
桜の開花宣言も、標本木に5輪以上の開花を目視で確認するのと同様である。それにしても遅かった。平年より27日、昨年より31日それぞれ遅く、観測史上2番目に遅かった。

富山気象台が1939年の観測開始以降、最も遅かったのは1977年の11月9日で史上2番目の遅さと言う。富士山も同様であった。11月に入り、沖縄県や鹿児島県では線状降水帯発生で、豪雨被害が出た。一方本州では25℃を記録する夏日である。
加えて11月に台風22・23・24・25号と同時に4個が発生することも初と言う。海面の水温が高く、夏モードで台風が発生しやすい状態であると言う。いづれにしてもしても地球温暖化は間違いない。

表句の一句は、私の町内にあった高島医院の医師であり、俳人であった高島学氏{号・学人}の句であり、新雪頂く劔岳の美しさを或は厳冬期の人を寄せ付けない厳しさを表現した名句で私も好きな句の一つである。

写真は、11月9日午後4時30分頃、夕日に映える「劔岳」と「雄山」。市内菰原地内より。

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