なかや一博 ブログ

日別アーカイブ: 2024年10月7日

「あれから60年」

おさむ節 唄いつづけて60年 還暦迎え 衰え知らず

竹氏修「NHK民謡日本一 あれから60年」と題し 10月6日{日}午前11時より新川文化ホールで盛大に開催されました。
私の知人である竹氏さんが、昭和40年{1965}3月21日東京日比谷公会堂で開催された第18回NHKのど自慢全国コンクール「民謡の部」で越中おわら節を唄い、民謡日本一輝かれました。

その後、昭和42年{1967}魚津郭声{かくせい}会を結成し、日本民謡協会に加盟されました。又、昭和61年{1986}刑務所入所者への民謡指導等により、法務大臣表彰、平成3年{1991}社会福祉活動により富山県功労賞受章、同年協会より民謡技能賞を受章されるなど、民謡・民舞の保存、育成及び普及や地域社会の文化向上に寄与されました。

その後、平成24年{2012}10月30日に、「越中おわら節」の真髄を探求し続けたその歌唱力と鍛錬された伸びやかな高音の美声が民謡会の至宝と認められ、この至芸に対し財団法人日本民謡協会より数少ない民謡名人位の称号が贈られました。

これに感激された竹氏さんは、平成25年{2013}9月22日、清水寺の国宝本堂「ヒノキ舞台」で日頃より懇意にしておられる森清範貫主臨席のもと「越中おわら節」を中心に富山県の民謡を数曲感謝奉納されました。
私も森貫主の隣で鑑賞しましたがその迫力に圧倒されたことを思い出します。

それにしても当日は、郭声会のメンバー、踊り、尺八、三味線、胡弓、太鼓、鐘などの人に加え、応援団を含め総勢100名を超える正に竹氏軍団には驚きました。私は「滑川音羽の会」として竹氏さんとは別行動で、20名で清水寺で合流、鑑賞後別れました。

さて、10月6日は
①オープニングは、竹氏修の唄3曲。利田荷方節。越中おわら節。布施谷節。
②魚津郭声会の唄声。会員10人、其々1曲。
③賛助出演 魚津せりこみ蝶六保存会の唄と踊り。
④賛助出演 藤間松山・踊り。長唄・新曲「鶴の寿」
⑤特別出演 民謡歌手・内山久子の唄。南部よしゃれ。鬼怒の船頭唄。秋田米とぎ唄。
⑥賛助出演 祐和会 唄・谷口寛美。津軽よされ節。
⑦賛助出演 華の会 唄・正調・高岡なき荷方節{CD}踊り・筏井豊華翔他。
⑧賛助出演 北陸秀城会・こきりこ節。踊り、唄い手、囃子、三味線、胡弓、太鼓
⑨賛助出演 魚津蜃気楼節保存会。踊り、魚津蜃気楼節、魚津小唄。
⑩賛助出演 藤間松山・踊り。長唄「老松」
⑪特別出演 民謡歌手・内山久子の唄声。本荘追分。長崎さわぎ。磯はら節。
⑫竹内修がふたたび唄う  唄・新相馬節。踊り・しばんば。唄・お立酒。
⑬みんなで唄おう、踊ろう、越中おはら節。竹氏修ほか出演者の皆さん。

午前11時から午後3時頃まで多彩な内容で飽きない4時間余りでした。
それにしても米寿にしても衰えぬ声量、民謡に寄せる情熱には感服します。

米国の詩人,サミュエル・ウルマンは詩、「青春」で、
「若さとは、人生のある期間を云うのではなく、心の一つの持ち方を云うのだ{中略}年齢を重ねただけでは人は老いない。70歳であろうと、16歳であろうと理想を失った時、初めて老いが訪れる。歳月は皮膚にしわを刻むだけだが、情熱を失う時、精神がしぼんでゆく。」
{以下略}

竹氏さんを見ていると青春の詩とダブって見える。
我もまた、かくありたいものである。

写真は、プログラムと「越中おわら節」を唄う竹氏さん。       

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