なかや一博 ブログ

日別アーカイブ: 2021年7月19日

新湊内川周辺ツアー

たたまれて いても涼しき 日傘かな  福井三治

天いつぱい青空が広がる中、30度を超す真夏日、射水市新湊の内川周辺と遊覧船のツアーに友人4人と参加した。
このツアーは新型コロナで県外旅行が出来ない県民をターゲットに企画されたもので、「県民割引キャンペーン・地元で遊ぼう県内周遊日帰りツアー」と銘打ち、今回の企画は、自己負担金7千円、県・助成金5千円、富山おみやげクーポン券2千円付である。
この制度を活用し、地元の女性3人がユニットを組み、ツアーズ・ジャパン射水オフィスが企画した。

1人はそろばん塾「木谷総合学園」副学園長・木谷泰子さんと貸衣装店「おきがえ処・内川KIPPO」のオーナー川口貴巳さんと旅行業「紅コーポレーション」代表・紅粉広恵さんである。紅粉さんとは旧知の中で、友人と共に参加した。この紅粉さんがユニット「美心{びじん}三姉妹」として参加者をもてなすものである。今回は我々5人だけのツアーであった。

我々は車で新湊へ向かい、11時30分民宿施設、内川の家「奈呉」で昼食である。
この建物は、かって廻船問屋として栄え、築100年以上の古民家で、以前新湊市長を務めた渡辺氏の邸宅を改装したものである。宿泊ルームとコミュニティレンタルスペースがあり、昼食はレンタルスペースで、フランス料理であった。シェフはホテル新湊第一インから派遣され、食材は氷見牛など、地元産をふんだんに使い、古民家、日本庭園、フランス料理、違和感もなく大変美味しかった。

昼食後、電気自動三輪車「べいぐるん」で市内の観光スポットを車から眺め、最初に訪れたのは、木谷さんが経営する「我楽堂」内川店である。
木谷さんの説明で店内を案内して頂いた。建物に入って直ぐに眼に飛び込んだのは、清水寺・森清範貫主揮毫の縦書きの「そろばん資料館」の額である。館内には清水寺で貫主との記念写真や礼状を額入りに表装したものなど展示してあり、貫主との縁についての説明を聞き、不思議な思いにとらわれた。
しかも、私は、木谷さんとは初対面であったが、木谷さんは私を知っているとのことで驚いた。

それにしても、木谷さんの一代記を聞きながら、書や絵画に親しみ、自らアコーディオンを演奏して我々と合唱するなど、多彩な趣味の持ち主であることと旺盛なる好奇心には感心した。これが若さを保つ秘訣かと思う。

1階は主にコレクションでしたが、2階は資料館であった。江戸時代の測量家、石黒信由と伊能忠敬やそろばんの歴史。また乃木希典や東郷平八郎の扁額など興味深い品々が多数展示してあった。
特に、木谷さんの口から度々両親と祖父母への感謝と恩の言葉が発せられたのが印象的だった。帰り際にご本人の著書・「喪{うしな}われていく「母」の物語」を頂いた。

次いで、貸衣装店「おきがえ処・内川KIPPO」で抹茶を頂きながら小休憩。休憩中に若い女性が二人来て、涼しそうな浴衣に着替えて颯爽と街へ出かけて行った。1日のレンタル料金は着付け代含め2千円とのこと。

次いで、川の駅新湊から観光船に乗船。富山湾とつながる内川の両岸には漁船が係留され、ほとりには風情ある民家が軒を連ねていた。
内川は川の流れが判らないくらい穏やかで それ故、ほとんど船の揺れを感じなかった。しかし、富山湾に出たとたん波は高く、アップ・ダウンが激しかった。それも海王丸パークのある新港内に入ると、波は穏やかであった。

約50分程のクルージングであった。午後の僅かな時間で新湊全部どころか、内川全体も見ることは出来ない。もう一度機会を作り行きたいと思う。それにしても、元気な「美心三姉妹」の町おこしに寄せる情熱にはエールを送りたい。この様な方々がもう少し増えたなら、街は、もっともっと活性化していくと思う。やはり町つくりは一人では出来ない。住民一人一人がこの街を良くしよう、との思いが一つになって始めて良くなるだろう。

改めて町つくりについて、考える機会になった。木谷さんには休館中にもかかわらず開館して頂いたり、勇気、元気を与えて頂いたり感謝申し上げたい。

詳細は、ツアーズジャパン射水オフィス。電話0766-75-4268。
写真は、「奈呉」パンフレットより、「べいぐるん」と「遊覧船から新湊大橋と左、紅粉さん」

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