なかや一博 ブログ

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阪神淡路大震災

平成7年{1995}1月17日午前5時46分、マグニチュード7.3震度7の激震が大都市の直下を震源として大地震が発生した。
阪神淡路大震災である。
気象庁の震度階級に震度7が導入されてから初めて最大震度7に記録された地震である。死者6434人、負傷者43792人、家屋の倒壊10万5000棟、半壊約144000棟。等甚大な被害をもたらした。

ただ、災害でも種類がある。例えば昭和34年{1959}9月26日の伊勢湾台風{台風15号}は死者、4697人、行方不明401人。負傷者38921人、全壊家屋36135棟、半壊家屋、113052棟、流失家屋4704棟等、の被害がでた。
これは台風に高潮が加わったもので、明治以降の日本における台風の災害としては史上最悪の惨事と言われた。

また、大正12年{1923}9月1日午前11時58分発生マグニチュード7.9の関東大震災である。
190万人が被災、死者・行方不明約10万5000人、内、火災での死者は約92000人、それ以外の13000人の内、強い揺れで住宅が全壊したことによる死者数は11000人と非常に多い。
これ程大きな被害がでた原因として、地震発生が昼時で、昼食の準備のため火を使っている家庭が多かったことと、当時の住宅はほとんど木造であったこと等が挙げられる。これを機に、毎年9月1日を「防災の日」と定め、各所で防災訓練が行われている。

次いで、記憶に新しい東日本大震災である。平成23年{2011}3月11日午後2時46分、宮城県牡鹿半島の東南東130㎞付近を震源とする地震で、マグニチュードは1952年のカムチャツカ地震と同じ9、0でこれは日本国内観測史上最大規模で1900年以降世界でも4番目の規模という。
千年に一度とも言われる巨大地震。大津波。火災。加えて原発事故。被害状況は割愛するが、まさに未曾有の大災害である。
これ以外の災害をあげたらきりがない。まさに災害列島日本である。

さて、今年は阪神淡路大震災発生から27年となった。。私にとって毎年この日になると思い出すことがある。
震災のあった翌月2月1日付、読売新聞に「地震につぶされた夢」「父母は自問する 我が子は青春を謳歌したのか・・」と題し、阪神淡路大震災で、神戸大学39人の学生が命を落としていた。そのほとんどが全国から集まった下宿生だった。
銀行員や会計士として一歩を踏み出そうとしていた4年生、ボランティア活動に汗を流す大学院生・・・・。祖国の未来を担うアジアからの留学生も7人いた。一瞬にして押しつぶされた、若者たちの「夢と短い人生」を追った。との記事が掲載され父母や関係者のコメントが報道された。

その中の一人の青年の記事を紹介する。
法学部二年加藤貴光さん{21歳}{広島市}は西宮市のマンションで圧死した。同居していた単身赴任の父宗良さん{44}はたまたま実家に帰っていて無事だった。国連職員か国際ボランティアになるのが夢だった。丑年生まれで愛称は「ウシ」。
荷物を持ったおばあさんを見つけると「飛んでいって手伝うようなやさしい子でした」と母律子さん{46}。
大学に入る時、神戸まで送った母親のコートのポケットに、息子は手紙=別掲=を忍ばせたという。
母はそれをいつも免許証入れにはさんでいた。遺体安置所で、その手紙を読み返した母は、涙を抑えることができなかった。

その手紙とは

親愛なる母上様
あなたが私に生命を与えてくださってから、早いものでもう20年になります。
これまでに、ほんのひとときとして、あなたの優しく温かく大きく、そして強い愛を感じなかったことはありませんでした。
私はあなたから多くの羽根をいただいてきました。人を愛すること、自分を戒めること、人に愛されること・・・・。             
この20年で、私の翼には立派な羽根がそろってゆきました。
そして今、私はこの翼で大空へ翔び立とうとしています。
誰よりも高く、強く自在に飛べるこの翼で。・・・{中 略}・・・
私は精一杯やってみるつもりです。あなたの、そしてみんなの希望と期待を無にしないためにも、力の続く限り翔び続けます。
こんな私ですが、これからもしっかり見守っていてください。・・・{中 略}・・・
また逢える日を心待ちにしております。
最後に、あなたを母にしてくださった神様に感謝の意をこめて。 
翼のはえたーうしーより

私は、この手紙を読むと胸が熱くなる。彼がもし生きていたら、どんな人生を歩んでいただろうか。
果たして私が20歳前後の時、父母にこれだけの感謝の気持ちを持っていただろうか。或は、将来の夢や人生をこれだけハッキリと自覚していただろうか。
恥ずかしながら、なかったと言わざるを得ない。

以前、この話を成人式で何度かした。会場はシーンと静まり返り、中には涙を流す女性もいた。
私は、出席者の中で一人でも感動してくれる人がいればそれで良いと思っている。果たして今の時代と比較すること自体無理なことなのだろうか。

そんな中、「1・17のつどい」が開かれた神戸市中央区の公園「東遊園地」では、竹灯籠約3000本や紙製の灯籠などで「忘・1・17」の文字が形作られ、つどいに向け点火された「忘」の部分が浮かび上がった。と新聞は報じていた。

主催者側によると「忘」は公募で選ばれ「忘れてはいけない」との思いだけでなく「忘れてしまう」「忘れてしまいたい」など様々な声が反映されているという。
私も、あの手紙の内容は「忘れてはならない」し「忘れてはいけない」と思っている。

と同時に、震災の教訓も同様である。

1月18日付 北日本新聞朝刊

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世界に羽ばたく薬都とやま大会

1月11日{火}午後2時から主催・一社富山県薬業連合会のもと表題の大会が、パレブラン高志会館カルチャーホールで開催されました。
第一部・式典は中井敏郎薬連会長が挨拶の中で、県内の医薬品メーカーによる不適切な製造が昨年相次いで発覚したことに対し「行政処分や、自主回収により、消費者や取引先など多くの方に迷惑を掛けたことを、お詫びする」と陳謝し、その上で「このような事態が再び起こらないよう信頼回復に向けて全力で取り組む」と決意が述べられた。

次いで、優良配置従事者らに対する薬事功労者表彰があり、知事表彰3名、薬連会長表彰4名が表彰の栄に浴されました。特に、薬連会長表彰4名の内、藤井秀雄氏、石政章氏、中村信之氏、の3氏は滑川の方々でした。来賓を代表して、知事代理の県厚生部長木内哲平氏が祝辞を述べられました。
閉会直前、客席にいた配置薬業者から、自主回収問題をめぐりメーカーは今回の件を肝に銘じ、しっかりとした製品をつくってほしい」など苦言を呈する場面があり、中井薬連会長は「ご意見は胸に染みた、当該会社の社長及び会長に伝える」と述べ式典は終了した。          

その後、会場を変え、製薬メーカー側は
「世界の動き、日本の動き、富山のこれから」と題し、          
「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム事業責任者・日本製薬工業協会・専務理事・森和彦氏。

「次の風景、見てみたくないですか?」と題し、
「くすりのシリコンバレー TOYAMA]創造コンソーシアム副事業責任者・TMパートナーズ合同会社・代表社員・森俊介氏

配置従事者対象は
「インボイス制度のポイントと配置販売業における対策について」と題し
税理士法人jタックス・税理士・久保勝孝氏。

のそれぞれ有意義な講演がありました。

翌日、12日午後薬連6Fで配置業者が出席した、配置薬業部会全体会議が開催されました。自主回収をしている会社より会長ほかそれぞれの立場の責任者、計4名の出席がありました。
先ず会長より陳謝の言葉があり、「今回の件の原因をしっかりと検証し、再発防止策をたてる。」「なるべく早く、供給を再開できるように全力を尽くす」「問題がないと判断した製品から段階的に製造・出荷を再開するが、製品によっては早くて3ヶ月から最長1年半位はかかる」等を含め今後の対応について説明があった。出席者からは、先行きを強く懸念する発言やもっと早くこの様な機会を持てなかったか。など厳しい意見が多く出た。いづれにしても、影響の長期化は避けられない見通しとなったことは大変残念なことである。

しかし、不思議に思うことは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構{PMDA}のサイトの「回収{医薬品}」の回収一覧はパソコン等でいつでも閲覧できる。それを見ると、その件数は、毎年、実にたくさんのメーカーの製品の実に夥しい品目に及ぶ。
これを健康への危険性の程度に応じて3段階に区分され、重篤な健康被害または死亡の原因となり得る状況を「クラス1」とされる。この「クラス1{医薬品」}のところには、日本赤十字社の血液製剤が並ぶ。
だが、これによる健康被害報告はなく、マスコミ等もこれを大きく報じることもない。

「クラス2」とは、その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況またはその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況をいう。「クラス3」とは、その製品の使用等が、健康被害の原因となるとはまず考えられない状況をいう。いわゆる配置薬における自主回収は「クラス2」にクラス分けして行われるケースがほとんどで、今回の自主回収も「クラス2」で行われているが、2021年度の「クラス2」の一覧だけを観ても、自主回収しているメーカーの数や、その品目の多さには驚くばかりあるし、これを報じないマスコミもおかしいと思う。

自主回収は、場合によっては製薬会社に極めて深刻な経営ダメージを与える。今回の自主回収件数のすべてが、本当に自主回収まで行わなければいけないほどに、服用して健康被害が起きかねないほどのケースなのだろうか?
との声を聞く。私もそう思う。

マスコミは事実を報道するのは当然であるが、前述した「PMDA」の発表を公平に報道するのもマスコミの筈である。
今回のマスコミの報道は余りにも違和感を覚える。

写真は、式典で挨拶する中井会長。配置薬業者を対象とした講演会

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薬神神社歳旦祭

新年は まず我が身を 新たなり

終日快晴の好天に恵まれた1月8日{土}午前9時より恒例の新年薬神神社歳旦祭{主催・石倉雅俊会長}が執り行われました。当日は気温は低めでしたが、雲一つない青空の下、凛とした空気の中、横川宮司の手によって厳粛な中にも滞りなく行われました。この日はあいにく同時刻から市の出初式が行われており来賓は従来より少なかったです。

宮司の祝詞奏上に次いで、玉串奉奠が石倉会長、顧問の私、吉田前会長、石政市薬業会長、中屋市薬業青年部長、薬業関係者、来賓の尾崎市議会副議長、網谷市産業民生部長、杉田市商工会議所専務理事、渡辺加積雪島神社総代等が順次行い、商売繁盛、と新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈願しました。

引き続き石倉会長は挨拶の中で「新型コロナや製品の自主回収など、先の見えない不安はあるが、今日まで幾多の困難を業界一丸となって克服してきた。今回も業界が結束し、この困難を乗り越え、お得意様に待ち望まれるようにしなければならない」と会員に呼び掛けた。
また、来賓からも配置薬業の重要性とともに激励の言葉がありました。

尚、今回も感染症防止策として、マスク着用や「三密」などを講じ「直会」も中止となりました。
しかし、会員は久しぶりの再会を喜び、しばし、業界の現状について意見交換をして散会しました。

写真は、玉串奉奠の私。当日の夕日を浴びて茜色に輝く立山連峰。

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新年明けましておめでとうございます。

降り積もる 深雪に耐えて色あせぬ 松ぞ雄々しき 人もかくあれ (昭和天皇御製)

令和3年{2021}は既に地平線下に没し 令和4年の陽は昇りました。昨年は一昨年同様新型コロナに翻弄された一年でした。
その中にあって一年遅れで開催された「東京オリンピック・パラリンピック」は 多くの反対論のある中、無観客という制約の中で開かれました。
しかし、アスリートたちの躍動は多くの国民の心を動かしたし、スポーツ選手の様々な活躍は私達を大いに励ましてくれました。

大谷翔平選手の投打の「二刀流」の活躍は、それまで野球に関心がなかった人々も魅了し続けました。まさに、スポーツの持つ「力」を改めて感じました。
こんな事から、毎年京都・清水寺で発表される今年の世相を反映される漢字一文字が、コロナをはじめとして暗いニュースの多い中、敢えて明るい話題を求めたのか、「金」が選ばれました。
私の予想には全くありませんでした。

平成7年{1995}から始まった漢字一文字の中で3度目の「金」でした。
さて、当たるも八卦当たらぬも八卦、と言いますが今年の「干支」は「壬」「寅」水の兄{え}の寅で、五黄土星の年です。
ご存知の通り、「干支」は十二支の「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」で、これに十干「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬, 葵」を組み合わせたのが「干支」である。今年の「壬」と「寅」の組み合わせを含め60年に一度しかない。

これは、紀元前の中国で暦や時間を表すために使われ始めたのが起源という。その後、この十二支を浸透させようと、王充{おういつ}という人物が動物の名前に変えた。つまり動物の意味は後から付け足されたという。
例えば、子を鼠にしたのは繁殖力の高い、子宝の象徴、子孫繁栄。丑を牛にしたのは、生活のパートナーであり、畑を耕したり,重い荷物を運んだりする。寅を虎としたのは、勇猛果敢な動物でありその勇ましさから虎が当てられた等々である。日本には6世紀半ば欽明天皇の頃伝わったと言われている。

幕末維新の戦いを戊辰戦争!{1868}という。つまり「戊」つちのえ「辰」たつの干支であり、甲子園野球場の名前も「甲」きのえ「子」ねの干支の1924年完成。また現在でも我々は契約書などに甲は乙に対してなどの表現に何の抵抗もなく使っている。
12時を正午と言い、その前を午前、その後を午後というなど我々の生活の中に溶け込んでいる例はいくらでもある。

そこで、今年の「干支」壬は水の兄{え}で水の象である。つまり、この年は水による災害、洪水、豪雨、がけ崩れ等々が多いと言われる。
また、壬は「任せる」「妊む」と言われ、「任せる」から任務を果たす、とか「妊む」から色々と身体の中から生み出す。創り出す。の意があると言われ、寅の文字は「飛んで行く矢の姿を表した象形文字」や「勢い良く飛び出して行く」とも言われます。
また、五黄土星は九星の「中心星」で「帝王の星」で非常に強い星と言われています。これらを総合的に判断すると、現在オミクロン変異株が世界中に猛威をふるっていますが、春先頃には収束に向かい、ウイズコロナの流れを生み出し、寅の象形文字の如く五黄土星の如く運気の強い上昇期に入るような気がしますが、果たしてどうなるか。

「当たるも八卦、当たらぬも八卦」

写真は、富士山上空からのダイアモンド富士。竜神池のWダイアモンド富士。いずれもテレビ画面より。

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